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呼吸する家

PJEです。

現場は断熱材を施工中です。
断熱材は最も一般的なグラスウールですが、
今、グラスウールが諸事情で市場から消えていて、
やっと入荷!!ギリギリ間に合ってよかった!!
現場監督、GJです。

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近年「高気密・高断熱」が普通になってきているようです。
そのため住宅の断熱性や気密性は格段に向上しています。

しかしその弊害があるのも事実。
シックハウスが最も顕著な例であり、
気密化が行き過ぎないよう24時間換気も義務化されています。
これらは法律の改正で一定の規制があり対応されています。(完全ではないですが)

また、「高気密・高断熱」は結露との関係も深く、壁内部の見えないところで結露し
建物の寿命を短くするいわゆる「内部結露」の要因でもある。
これは法律的には特に規制はなく、ある意味ノーマークの状態。
特に最近はエアコンが普及し、それに伴い冬場に加湿することも一般的になってきているので、
内部結露のリスクはさらに高まる傾向にあると思っています。

では内部結露をどうやって防ぐか。
方法は3つ。
①結露する面に空気中の水分を触れさせない。
②結露する面に空気中の水分を吸収or透過させる。
③結露する面を室外側にする(結露しても外気に触れて乾く)。

建築的にこれらを大雑把に言い換えると、
①室内側に気密シートを採用した内断熱
②断熱材に羊毛等吸湿材を採用or透湿抵抗の低い構造用面材を採用した内断熱
③外張断熱

となると思います。

で、どれがいいか!?いろいろ賛否両論あり一概にはいえませんが、
勝手にランキングしてみます。

■内部結露リスクでは「①>②>③」。
理論的にはどれもOKなんですが、やはり施工がどれだけ確実にできるか、
がこのリスクのランキングを左右します。①は完璧な施工が非常に難しいのです。
また夏場の逆転結露(冬と逆パターン)のリスクも①はあります。
②は内外温度差が相当ある場合や湿度が極端に高い場合などはリスクがないとは
いえませんが、通常の感覚であれば大丈夫かと。
③は問題なしでしょう。

■工事費では「③>②>(=)①」。
③はなんせ値段が高く、外壁支持の確実な施工も必要。
また防火上、外壁仕様の自由度もそんなに高いとはいえない。
①と②については工夫によってはあまり価格差を出さないことも可能です。

ということで、
+ではコストに応じて②か③を採用しています。
PJEは②のパターン。断熱材はグラスウールですが、面材にMOISSを採用。

MOISSは実際の実験でも高い吸湿性と透湿性が確認されたなかなかの材料です。
無機質材料という点でも、カビやシロアリに対して良いです。
ただ、重いので施工が大変&割れやすいので細かな現場チェックが必要です。

今回は湿気を「呼吸」する家のお話でした。

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